公害防止管理者 独学ノート

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令和5年度 公害防止管理者 大規模大気特論 問5を解説|拡散モデル

令和5年度 大規模大気特論 問5は、大気環境予測のための拡散モデルに関する正誤問題です。誤っているものを選びます。

この問題のポイント

大気拡散の予測には用途別にさまざまなモデルがあり、それぞれ「対象とする煙源の高さ」「地形」「適用する場所」「計算手法(プルーム式か数値解か)」が決まっています。AERMODは境界層の乱流構造を取り込み地表煙源も高煙源も扱える汎用モデル、METI-LISは建物などの地物の影響を受ける低煙源向け、OCDは海上・沿岸用、CTDMPLUSは複雑地形向け、といった対応です。この問題は各モデルの素性を一つずつ照合させるもので、引っかけの核心はあるモデルが対象とする現象や手法の取り違えです。とくにヒュミゲーション(フュミゲーション)という特定の拡散現象に、本来とは違う計算手法を結びつけた記述に注意します。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(5)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)AERMODは境界層内の乱流構造に基づく拡散を組み込み、地表煙源と高煙源の両方に対応します。正しい記述です。
(2)○(正しい)METI-LISは建物など地物の影響を受ける低煙源を対象としたモデルです。正しい記述です。
(3)○(正しい)OCDは海上および沿岸地域に適用できる正規形プルームモデルです。正しい記述です。
(4)○(正しい)CTDMPLUSは複雑地形上の点発生源からの拡散を対象とするプルームモデルです。正しい記述です。
(5)×(誤り)Lyons and Coleのモデルを、ヒュミゲーション時の拡散予測のための三次元数値解モデルとする点が誤りです。このモデルはヒュミゲーション現象を扱うものですが、その計算手法の位置づけが正しくありません。

選択肢(5)のポイント(ここが誤り)

ヒュミゲーション(フュミゲーション)とは、上空の安定層の下に閉じ込められていた煙が、日射で下から境界層が発達したときに一気に地表へ降りてきて高濃度になる現象です。Lyons and Coleのモデルはこのヒュミゲーション時の拡散予測に用いられるものですが、選択肢(5)はこれを「三次元数値解モデル」と説明しており、計算手法の位置づけが実際と異なる点が誤りとされています。各モデルは「現象(何を予測するか)」と「手法(プルーム式か数値解か)」がセットで決まっているので、現象が合っていても手法のラベルがすり替えられていないかを確認することが大切です。

覚え方

  • モデルは対象(煙源高さ・地形・場所)と手法をセットで覚える。
  • AERMOD=汎用(地表+高煙源)、METI-LIS=地物影響の低煙源、OCD=海上・沿岸、CTDMPLUS=複雑地形。
  • Lyons and Cole=ヒュミゲーションの予測。手法のラベルのすり替えに注意。

理解度チェック

Q.

建物など地物の影響を受ける低煙源を対象とする国産モデルはどれ?

METI-LISです。工場の建屋など地物の影響を受ける低い煙源の拡散を対象としています。

Q.

ヒュミゲーションとはどんな現象?

上空の安定層の下にたまっていた煙が、境界層の発達で一気に地表へ降りてきて高濃度になる現象です。

この問題に関連する用語解説

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 大規模大気特論 問題・正解」(公式PDF

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