令和5年度 水質概論 問9は、化学物質のリスク評価に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。
この問題は、化学物質のリスク評価について、リスクの考え方・NOAEL・TDI・閾値・不確実係数が正しく述べられているかを問う正誤問題です。引っかけの核心は、不確実係数積の値です。
不確実係数積は種差(約10)×個体差(約10)でおおむね100程度です。「10⁻⁵〜10⁻⁶の範囲」のように小さい桁にすると誤りになります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 化学物質によるリスクは、有害性(ハザード)と暴露量によって決まります。正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 無毒性量(NOAEL)は、閾値が存在する化学物質のリスク評価に利用されます。正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | TDIは、人が一生涯摂取し続けても悪影響を生じない体重1kg当たり1日当たりの摂取量です。正しい記述です。 |
| (4) | ×(誤り) | 不確実係数積は種差(約10)×個体差(約10)でおおむね100程度です。「10⁻⁵〜10⁻⁶」は誤りです。 |
| (5) | ○(正しい) | 遺伝子障害性をもつ発がん性物質には、閾値は存在しないと考えられています。正しい記述です。 |
不確実係数積は、動物と人との種差(通常10)と個体差(通常10)の積で、おおむね100(10×10)程度になります。選択肢(4)は「10⁻⁵〜10⁻⁶の範囲」としている点が誤りです(桁も向きも異なります)。NOAELをこの不確実係数積で割ってTDIを導くという流れも合わせて押さえます。
不確実係数積はおよそどのくらいの値?
種差(約10)×個体差(約10)でおおむね100程度です。「10⁻⁵〜10⁻⁶」は誤りです。
無毒性量(NOAEL)はどんな化学物質のリスク評価に使う?
閾値が存在する化学物質に使います。遺伝子障害性をもつ発がん性物質には閾値がないと考えられています。
この問題に関連する用語解説
出典
※ この記事の確認日:2026年6月