令和5年度 大気特論 問12は、石炭の工業分析値と元素分析値から、燃料比と無水無灰ベースの炭素質量%を求める計算問題です。正しい組合せを選びます。
この問題は、2つの量を別々に計算して組合せを絞り込みます。ひとつは燃料比で、これは工業分析の固定炭素÷揮発分で求める単純な比です。もうひとつは無水無灰ベースの炭素質量%で、ここが分かれ目です。元素分析は無水(乾燥)ベースで与えられていますが、無灰(灰分を除いた)ベースに直すには、まず気乾ベースの灰分を無水ベースに換算してから、その灰分を分母から除く必要があります。基準(ベース)が「気乾」「無水」「無水無灰」と混在しているのを丁寧にそろえることがカギです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(燃料比2.0/無水無灰ベース炭素84.0)
| 求める量 | 手順と結果 |
|---|---|
| 燃料比 | 固定炭素÷揮発分=56.0÷28.0=2.0。気乾ベースの値どうしの比なので換算は不要です。 |
| 灰分(無水ベース) | 気乾の灰分12.0%から水分4.0%分を除く=12.0÷(100−4.0)×100=12.5%。 |
| 炭素(無水無灰ベース) | 無水ベースの炭素73.5%を、灰分12.5%を除いた残りで割る=73.5÷(100−12.5)×100=84.0%。 |
つまずきやすいのは、無水無灰ベースの炭素を出すときに気乾ベースの灰分12.0%をそのまま使ってしまう点です。元素分析は無水ベースなので、灰分も同じ無水ベースにそろえなければ整合しません。水分4.0%を除いて灰分を12.5%に直し、その分を分母から除いて初めて炭素は84.0%になります。なお燃料比は固定炭素と揮発分の比なので、どちらも気乾ベースのまま割れば2.0で、ここはベース換算を気にしなくてかまいません。燃料比2.0かつ炭素84.0の組合せは選択肢(4)です。
燃料比はどの値どうしの比で求める?
固定炭素÷揮発分です。この問題では56.0÷28.0=2.0となります。
無水無灰ベースの炭素を出すとき、灰分はどう扱う?
まず気乾ベースの灰分を無水ベースに換算(12.0→12.5%)してから、その分を分母から除きます。73.5÷(100−12.5)×100=84.0%です。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月