公害防止管理者 独学ノート

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令和5年度 公害防止管理者 汚水処理特論 問20を解説|分析方法

令和5年度 汚水処理特論 問20は、排水分析に使う各種分析方法に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。

この問題のポイント

吸光光度法、原子吸光法、ICP発光分光分析、イオン電極、流れ分析法など、定量分析の代表的な手法それぞれの原理を整理しているかが問われます。引っかけの核心はICP発光分光分析のプラズマです。ICPは高温のアルゴンプラズマで試料を励起して発光させますが、そのプラズマが「完全に電離している(完全電離プラズマ)」という表現が言い過ぎになっている、という点が分かれ目です。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(3)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)吸光光度法は、発色させた溶液の吸光度から濃度を求める方法です。原理として正しい記述です。
(2)○(正しい)フレーム原子吸光法は、フレーム中の原子蒸気に中空陰極ランプの光を透過させ吸光度を測ります。正しい記述です。
(3)×(誤り)ICPのプラズマを完全に電離した「完全電離プラズマ」とした点が誤りです。実際は一部が電離した部分電離の状態です。
(4)○(正しい)イオン電極は、溶液中の特定イオンの活量に応じて電位を発生する電極です。定義として正しい記述です。
(5)○(正しい)流れ分析法は、ポンプで試料や試薬を細管に流し、反応後に検出して定量します。正しい記述です。

選択肢(3)のポイント(ここが誤り)

ICP(誘導結合プラズマ)は、高温のアルゴンプラズマで試料の原子を励起し、戻るときに出る発光を測って定量します。確かに高温で多くの原子が電離していますが、それでも原子のすべてが電離しきった「完全電離プラズマ」ではありません。実際には電離している粒子と中性のままの粒子が共存する部分電離の状態です。選択肢(3)は「完全に電離している」「完全電離プラズマ」と言い切った点が誤りで、程度を最大限に盛った表現の引っかけです。

覚え方

  • ICPは高温アルゴンプラズマで励起・発光させて定量する。
  • ICPプラズマは部分電離(完全電離ではない)。「完全電離」と書いたら誤り。
  • 原子吸光=光を吸う/発光分光=光を出す、の向きで区別する。

理解度チェック

Q.

ICP発光分光分析のプラズマは「完全に電離」している?

していません。高温で多くが電離していても、中性の粒子も残る部分電離の状態です。「完全電離プラズマ」とする記述は誤りです。

Q.

原子吸光法と発光分光分析は、光のどちらの向きで測る?

原子吸光法は原子が光を吸う(吸光度)を測り、発光分光分析は励起した原子が光を出す(発光)を測ります。向きが逆です。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 汚水処理特論 問題・正解」(公式PDF

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