公害防止管理者 独学ノート

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令和6年度 公害防止管理者 汚水処理特論 問19を解説|嫌気処理装置の維持管理

令和6年度 汚水処理特論 問19は、嫌気処理装置の維持管理に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。

この問題のポイント

嫌気処理は、酸素のない条件で有機物を分解してメタンを得る処理で、pH管理・水温管理・汚泥の流出監視が運転の要になります。引っかけの核心は無負荷の状態が続いたときに、生物活性への影響が大きいのは中温消化と高温消化のどちらかです。高温消化は反応が速い反面、温度や環境の変化に敏感で立て直しに時間がかかります。排水が止まって栄養が来ない無負荷状態が続いたときの影響も、中温消化より高温消化のほうが大きく現れます。「中温のほうが大きい」と書くと向きが逆になります。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(5)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)酸生成槽で有機酸が増えてpHが下がると、アルカリを加えて過度な低下を防ぎ、後段のメタン発酵を守ります。妥当な記述です。
(2)○(正しい)嫌気処理水は黒色で透明度が低く、汚泥の流出が見た目で分かりにくいという注意点があります。正しい記述です。
(3)○(正しい)固定床で担体が詰まると短絡流(ショートパス)が生じ、十分に接触しないまま水が抜けて処理効率が落ちます。正しい記述です。
(4)○(正しい)嫌気処理は水温維持が重要で、中温消化は30〜38℃程度、高温消化は50〜55℃程度に保ちます。一般的な温度域です。
(5)×(誤り)無負荷が続いたときの生物活性への影響は、中温消化より高温消化のほうが大きいのが実際です。大小の向きが逆になっています。

選択肢(5)のポイント(ここが誤り)

高温消化は中温消化に比べて反応速度が速く処理効率が高い一方で、温度や供給条件の変化に対して不安定で敏感です。排水の流入が止まり、栄養が供給されない無負荷の状態が長く続くと、微生物の活性は落ちていきますが、その落ち込みは高温消化のほうが顕著に現れ、立て直しにも手間がかかります。選択肢(5)はこの影響を「高温消化より中温消化のほうが大きい」と、大小を逆に書いている点が誤りです。安定して粘り強いのは中温消化、繊細で影響を受けやすいのは高温消化、という関係で覚えると間違えにくくなります。

覚え方

  • 中温消化=30〜38℃で安定、高温消化=50〜55℃で高効率だが敏感
  • 無負荷など環境変化の影響が大きいのは高温消化のほう。
  • 嫌気処理水は黒くて透明度が低い → 汚泥流出を見逃しやすい

理解度チェック

Q.

無負荷状態が続いたときの生物活性への影響は、中温消化と高温消化のどちらが大きい?

高温消化のほうが大きくなります。高温消化は効率が高い反面、温度や供給条件の変化に敏感で、立て直しにも時間がかかります。

Q.

嫌気処理で、汚泥の流出を見逃しやすいのはなぜ?

処理水が黒色で透明度が低いためです。見た目で濁りの変化が分かりにくく、汚泥が流出していても気づきにくくなります。

この問題に関連する用語解説

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 汚水処理特論 問題・正解」(公式PDF

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