公害防止管理者 独学ノート

公害防止管理者 独学ノート
  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 汚水処理特論
  4. 令和6年
  5. > 問20 ICP発光分光分析法

令和6年度 公害防止管理者 汚水処理特論 問20を解説|ICP発光分光分析法

令和6年度 汚水処理特論 問20は、金属の定量に使うICP発光分光分析法に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。

この問題のポイント

ICP発光分光分析法は、高温のプラズマで試料中の元素を励起し、各元素が出す固有の波長の光(発光)を測って濃度を求める分析法です。引っかけの核心はプラズマを作るためのガスは何かです。ICPのプラズマは不活性ガスであるアルゴンに高周波をかけて生成します。アセチレンは炎光(フレーム)法の燃料ガスとして使われるもので、ICPのプラズマガスではありません。燃料ガスのアセチレンとプラズマガスのアルゴンを取り違えないことが分かれ目です。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(3)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)装置は励起源部・試料導入部・発光部・分光測光部・データ処理部・制御部から構成されます。基本構成として正しい記述です。
(2)○(正しい)プラズマ中心部の温度はおよそ6000〜10000℃程度と非常に高温で、多くの元素を効率よく励起できます。正しい記述です。
(3)×(誤り)プラズマを形成するガスはアルゴンであり、アセチレンとした点が誤りです。アセチレンはフレーム法の燃料ガスです。
(4)○(正しい)ICPのプラズマは、ガスの一部だけが電離した弱電離プラズマと呼ばれます。妥当な記述です。
(5)○(正しい)分光測光部は集光系・分光部・検出器で構成され、発光を波長ごとに分けて強度を測ります。正しい記述です。

選択肢(3)のポイント(ここが誤り)

ICP(誘導結合プラズマ)は、不活性ガスであるアルゴンの流れに高周波の電磁エネルギーを与えて、高温のプラズマを発生させます。ここに試料を霧状にして送り込み、元素を励起して発光させます。選択肢(3)はこのプラズマガスを「アセチレン」としている点が誤りです。アセチレンは、フレーム原子吸光法やフレーム発光法で炎を作る燃料ガスとして使われるもので、ICPのプラズマ生成には使いません。「プラズマ=アルゴン」「フレームの燃料=アセチレン」と、それぞれのガスの役割を結び付けて覚えるのが安全です。

覚え方

  • ICPのプラズマガスはアルゴン(不活性ガス)。アセチレンではない。
  • アセチレンはフレーム法の燃料ガス(炎を作る側)。
  • プラズマ中心部は6000〜10000℃程度の高温。

理解度チェック

Q.

ICP発光分光分析でプラズマを形成するために用いるガスは?

アルゴン(不活性ガス)です。アルゴンの流れに高周波エネルギーを与えて高温のプラズマを発生させます。

Q.

アセチレンはどの分析法で何のガスとして使われる?

フレーム(炎光・原子吸光)法の燃料ガスとして使われます。炎を作る側のガスで、ICPのプラズマガスとは役割が異なります。

令和6年 汚水処理特論 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 汚水処理特論 問題・正解」(公式PDF

Topへ >>