「一般粉じん」と「特定粉じん」、どっちがどっち?特定ってどの物質のこと?で迷いませんか。2つの違いと、施設の届出を整理します。
この記事の要点
大気汚染防止法は、粉じん(物の破砕や堆積などで発生・飛散する細かい粒子)を2つに分けています。
一般粉じんを出す一定の施設(一般粉じん発生施設)には届出が必要で、施設ごとに規模のしきい値があります。
工場で物を砕いたり、原料を積み上げたりすると、細かい粒子が飛びます。これが粉じんです。
粉じんは、健康への影響の大きさから、法律で2種類に分けて扱われます。
その分け方と、届出が必要な施設を見ていきます。
特定粉じんとは、粉じんのうち、人の健康に著しい被害を生じるおそれがあるものとして定められた石綿(アスベスト)です。
石綿は、吸い込むと石綿肺・肺がん・中皮腫を起こすため、ほかの粉じんと分けて、より厳しく規制されています。
一般粉じんとは、特定粉じん(石綿)以外の粉じんです。
鉱物やセメント、鉄鋼などを扱うときに出る、いわゆるじんあい(ほこり)がこれにあたります。
石綿のような特別な毒性はありませんが、大量に飛ぶと周辺の生活環境に影響するため、発生施設に届出などが義務づけられています。
2つの違いを表にまとめます。
| 項目 | 一般粉じん | 特定粉じん |
|---|---|---|
| 中身 | 石綿以外の粉じん(鉱物・セメント等のじんあい) | 石綿(アスベスト) |
| 特別な健康影響 | 石綿のような著しい毒性はない | 石綿肺・肺がん・中皮腫 |
| 規制 | 一般粉じん発生施設の届出・構造等の基準 | より厳しい規制(特定粉じん発生施設・解体時の措置など) |
粉じんは、特定粉じん(=石綿)と一般粉じん(=石綿以外)に分かれる。「特定=石綿」と覚える。
一般粉じんを発生・飛散させる一定の施設は、一般粉じん発生施設として届出が必要です。
どの施設が該当するかは、規模のしきい値で決まります。主なものを挙げます。
| 施設 | 該当する規模(しきい値) |
|---|---|
| コークス炉 | 原料処理能力 1日50トン以上 |
| 鉱物・土石の堆積場 | 面積 1000m²以上 |
| ベルトコンベア・バケットコンベア | ベルト幅 75cm以上 |
| 破砕機・摩砕機 | 原動機の定格出力 75kW以上 |
| ふるい | 原動機の定格出力 15kW以上 |
破砕機・摩砕機は75kW以上、ふるいは15kW以上と、施設によってしきい値が違う点に注意します。
粉じんは、大気概論で、一般粉じん発生施設のしきい値や、特定粉じん(石綿)との区別として問われます。
令和5年度 大気概論 問4では、一般粉じん発生施設に該当しないものが問われ、破砕機は75kW以上が該当するため、「65kW」の破砕機は該当しないのが答えでした。
石綿(特定粉じん)の健康影響については、令和元年度 大気概論 問10で、中皮腫の危険度がクロシドライト・アモサイトで高いことなどが問われています。
大気汚染防止法でいう「特定粉じん」とは、具体的に何か。
答え:石綿(アスベスト)
健康被害が著しいため特別に区分されています。一般粉じんは石綿以外の粉じんです。
一般粉じん発生施設で、破砕機・摩砕機が該当する原動機の定格出力のしきい値は?
答え:75kW以上
ふるいは15kW以上です。施設によってしきい値が違うので取り違えに注意します。
鉱物・土石の堆積場が一般粉じん発生施設に該当する面積のしきい値は?
答え:1000m²以上
コークス炉は50トン/日以上、ベルトコンベアはベルト幅75cm以上が該当します。
粉じんは、大気汚染防止法で特定粉じんと一般粉じんに分かれます。
特定粉じんは石綿(アスベスト)で、一般粉じんは石綿以外の鉱物・セメント等のじんあいです。
一般粉じん発生施設には届出が必要で、破砕機・摩砕機75kW以上、ふるい15kW以上などのしきい値があります。「特定=石綿」と数字をセットで覚えましょう。
参考
※ この記事の確認日:2026年6月
まちがえやすいポイント
一般粉じん発生施設のしきい値(規模の数字)が狙われます。
破砕機は75kW以上が一般粉じん発生施設に該当するため、「65kW」の破砕機は該当しません。令和5年度 大気概論 問4で、該当しないものとして問われました。