公害防止管理者 独学ノート

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令和6年度 公害防止管理者 大規模大気特論 問4を解説|煙の上昇

令和6年度 大規模大気特論 問4は、煙突から出た煙の上昇に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。上昇のしくみと各種の上昇高さ算出式の性質を問うています。

この問題のポイント

煙突から出た煙は、噴き出すときの勢い(上向きの運動量)と、まわりより温かいことによる浮力の二つで上昇します。どこまで上がるか(上昇高さ)を見積もる式はいくつもあり、運動量を含む式・浮力主体の式、無風時用の式など、状況に応じて使い分けます。整理のカギは、成層が安定な大気でも上昇高さは計算できるという点です。安定大気では浮力が早く失われて上昇が抑えられますが、その安定度を式に取り込むことで理論上の上昇高さは算出できます。引っかけは、安定な大気では上昇高さを算出できない、と言い切った選択肢です。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(4)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)煙は噴き出すときの上向きの運動量と、温度差による浮力の両方で上昇します。上昇の二つの効果を述べた正しい記述です。
(2)○(正しい)CONCAWEの式は浮力主体の式で、運動量にかかわる変数を含みません。式の性質を述べた正しい記述です。
(3)○(正しい)無風に近い状態では通常の式が使いにくく、Briggsの無風時用の式が用意されています。適用条件を述べた正しい記述です。
(4)×(誤り)成層が安定な大気でも、安定度を取り込んだ式により理論上の上昇高さは算出できます。「算出できない」と言い切った点が誤りです。
(5)○(正しい)上層の安定層に達すると浮力が失われ、煙はそこでトラップされて広がります。上昇の頭打ちを述べた正しい記述です。

選択肢(4)のポイント(ここが誤り)

安定な成層では、上昇する煙はすぐにまわりと同じ温度になり浮力を失うため、上昇は中立や不安定のときより抑えられます。しかし「抑えられる」ことと「計算できない」ことは別です。安定大気用の上昇式は大気の安定度(温位の高度変化)をパラメータとして取り込み、有限の上昇高さを与えます。むしろ安定層があるからこそ上昇が頭打ちになる高さがはっきり決まる、という見方もできます。選択肢(4)は「安定な大気では理論上、上昇高さを算出できない」と断じたのが誤りで、正しくは安定度を考慮した式で算出できます

覚え方

  • 煙の上昇=運動量+浮力の二本立て。
  • 式の使い分け:浮力主体=CONCAWE(運動量変数なし)、無風時=Briggsの無風時用。
  • 安定大気でも安定度を取り込んだ式で上昇高さは算出できる(できない、ではない)。

理解度チェック

Q.

成層が安定な大気では、煙の上昇高さは算出できない?

いいえ、算出できます。安定大気では上昇は抑えられますが、安定度をパラメータに取り込んだ式で理論上の上昇高さを求められます。

Q.

CONCAWEの式は何を含まない式?

運動量にかかわる変数を含みません。浮力主体の上昇式です。

この問題に関連する用語解説

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 大規模大気特論 問題・正解」(公式PDF

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