令和5年度 大気特論 問14は、JISによる排ガス中の二酸化硫黄(SO2)自動計測器の種類と、それに影響を与える共存成分の組合せに関する正誤問題です。誤っているものを選びます。
自動計測器は測定原理ごとに、どんな共存成分の影響(干渉)を受けるかが決まります。光を使う方式なら、その方式が使う波長の光を吸収・発光する成分が干渉源になる、という対応で考えるのがコツです。たとえば赤外線吸収方式は赤外線を吸う炭化水素などが、紫外線蛍光方式は紫外線で励起されて影響する炭化水素が干渉します。この問題の分かれ目は、紫外線吸収方式に二酸化炭素(CO2)を組み合わせている点で、CO2は紫外線をほとんど吸収しないため、紫外線吸収方式の干渉成分にはあたりません。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)(誤っている記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説(計測器の種類/共存成分) |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 溶液導電率方式/二酸化窒素。吸収液に溶けて導電率に影響する成分との組合せとして妥当な正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 赤外線吸収方式/炭化水素。赤外線を吸収する炭化水素が干渉源になる、原理に合った正しい組合せです。 |
| (3) | ×(誤り) | 紫外線吸収方式/二酸化炭素。CO2は紫外線をほとんど吸収せず干渉成分にならないため、この組合せが誤りです。 |
| (4) | ○(正しい) | 紫外線蛍光方式/炭化水素。紫外線で励起される炭化水素が蛍光の測定に影響する、妥当な正しい組合せです。 |
| (5) | ○(正しい) | 干渉分光方式/水分。水分が光路で干渉する成分として挙げられる、妥当な正しい組合せです。 |
光を使う計測器の干渉は、「その方式の使う光を吸収・発光する成分か」で判断します。紫外線吸収方式はSO2が紫外線を吸う性質を利用しますが、二酸化炭素CO2は紫外線をほとんど吸収しないため、紫外線吸収方式の測定を乱す干渉成分にはなりません。CO2は赤外線をよく吸収する代表的な成分なので、干渉が問題になるのはむしろ赤外線を使う方式です。選択肢(3)は紫外線吸収方式にCO2を組み合わせた点が誤りで、波長領域と成分の対応を取り違えさせる引っかけになっています。
二酸化炭素は紫外線吸収方式の干渉成分になる?
なりません。CO2は紫外線をほとんど吸収しないためです。CO2が干渉しやすいのは赤外線を使う方式です。
計測器の干渉成分を見分けるときの考え方は?
その方式が使う光を吸収または発光する成分かどうかで判断します。波長領域と成分の対応を押さえるのがコツです。
この問題に関連する用語解説
出典
※ この記事の確認日:2026年6月