公害防止管理者 独学ノート

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令和5年度 公害防止管理者 大気有害物質特論 問5を解説|塩素

令和5年度 大気有害物質特論 問5は、塩素の性質と排ガス処理に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。

この問題のポイント

塩素はイオン交換膜法などで製造され、その排ガス(sniffガス)の回収・処理が実務上のテーマになります。選択肢にはsniffガスの濃度、シリカゲル吸着による回収、吸収装置に求められる耐食性、石灰乳やアルカリによる次亜塩素酸塩としての回収など、処理の知識が並びます。引っかけの核心は、塩素の基本的な化学性質である水素との反応が常温ですぐ進むのかです。塩素と水素の反応には光や熱・着火のきっかけが必要で、常温で放っておいて速やかに進むわけではありません。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(1)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)×(誤り)塩素が常温で水素と速やかに反応するとする点が誤りです。反応には光や熱・着火のきっかけが必要で、常温で自然には速く進みません。
(2)○(正しい)イオン交換膜法の塩素液化装置からは、塩素を比較的高濃度に含む排ガス(sniffガス)が生じます。正しい記述です。
(3)○(正しい)sniffガス中の塩素をシリカゲルに吸着させ、加熱脱着して濃厚な塩素を回収する方法があります。正しい記述です。
(4)○(正しい)塩素-水系の吸収装置の材料には、耐酸性および耐酸化性が求められます。正しい記述です。
(5)○(正しい)排ガス量が多く塩素濃度が低い場合は、石灰乳や水酸化ナトリウム溶液で吸収し、次亜塩素酸塩として回収します。正しい記述です。

選択肢(1)のポイント(ここが誤り)

水素と塩素の反応は強い発熱反応で、いったん始まれば激しく進みますが、反応のきっかけ(光・熱・着火)が必要です。両者を常温・暗所で混ぜただけでは速やかには反応しません。選択肢(1)は「常温で速やかに反応する」と書いている点が誤りです。「反応する/しない」の方向ではなく、常温・きっかけなしで速やかに進むかどうかという条件のすり替えが引っかけになっています。

覚え方

  • 水素+塩素は光や熱がきっかけで激しく反応。常温で勝手に速くは進まない。
  • sniffガス=塩素を比較的高濃度に含む排ガス。シリカゲル吸着+加熱脱着で回収。
  • 低濃度・大量なら石灰乳・水酸化ナトリウムで吸収し次亜塩素酸塩として回収。

理解度チェック

Q.

塩素と水素は常温で放っておけば速やかに反応する?

しません。反応には光・熱・着火などのきっかけが必要です。きっかけが与えられると激しく反応して塩化水素を生じます。

Q.

排ガス量が多く塩素濃度が低いときの回収法は?

石灰乳や水酸化ナトリウム溶液を吸収剤に使い、次亜塩素酸塩として回収します。高濃度のsniffガスはシリカゲル吸着で回収します。

この問題に関連する用語解説

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 大気有害物質特論 問題・正解」(公式PDF

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