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大気汚染物質(SOx・NOx・ばいじん)の業種別排出量(主要排出業種)

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SOx・NOx・ばいじんを「いちばん多く出している業種」がどこか、パッと言えますか。並んだ業種名を見ても、どれが上位でどれが入らないのか迷いませんか。主要な排出業種と、その理由をまとめて整理します。

この記事の要点

SOx(硫黄酸化物)・NOx(窒素酸化物)・ばいじんの業種別排出量で、上位を占める主要な排出業種はほぼ決まっています。

  • 主役は電気業・鉄鋼業・窯業土石製品製造業・石油製品石炭製品製造業の4業種
  • 理由は大規模な燃焼(電気・石油)と高温の工程(鉄鋼・窯業)でたくさんの燃料を燃やすから
  • 同じ製造業でもパルプ・紙・紙加工品製造業は、3物質のいずれも上位3位に入らない

工場や発電所から出る大気汚染物質の量は、業種によって大きく違います。

SOx・NOx・ばいじんという代表的な3物質では、上位に並ぶ業種の顔ぶれがほぼ共通しています。

まず「何を測った統計か」をそろえてから、どの業種が多いのか、なぜ多いのかを見ていきます。

業種別排出量とは(何を集計した数字か)

業種別排出量とは、SOx・NOx・ばいじんといった大気汚染物質を、どの業種がどれだけ排出しているかを集計した量です。

この数字は、環境省が工場・事業場のばい煙発生施設を対象に調べる「大気汚染物質排出量総合調査」でまとめられています。

ここで出てくる3つの物質を、まず一言で押さえておきます。

SOx(硫黄酸化物)は、硫黄分をふくむ燃料(重油や石炭など)を燃やしたときに出るガスです。

NOx(窒素酸化物)は、燃料を高い温度で燃やすときに、空気中や燃料中の窒素から生じるガスです。

ばいじんは、燃焼にともなって出るすす・灰などの細かい固体粒子です。

3つに共通するのは、いずれも「ものを燃やす(燃焼する)」工程から出るという点です。だからこそ、たくさん燃料を燃やす業種ほど排出量が大きくなります。

主要な排出業種はこの4つ

SOx・NOx・ばいじんのどれを見ても、上位に顔を出すのは次の4業種です。

主要な排出業種は、電気業・鉄鋼業・窯業土石製品製造業・石油製品石炭製品製造業です。

なぜこの4つなのかは、「何のために大量の燃料を燃やすか」で説明がつきます。

業種 排出が多い理由
電気業(火力発電) 発電のため重油・石炭・ガスを大規模に燃焼させる
石油製品・石炭製品製造業 石油精製などで大規模に燃焼させ、硫黄分も扱う
鉄鋼業 鉄を溶かす高温の工程で大量の燃料を使う
窯業・土石製品製造業 セメントや陶磁器を焼く高温の工程で大量の燃料を使う

整理すると、原因は2つに分けられます。

1つ目は大規模な燃焼です。電気業(火力発電)と石油製品石炭製品製造業がこれにあたります。

2つ目は高温の工程です。鉄鋼業(製鉄)と窯業土石(セメント・ガラス・陶磁器を焼く)がこれにあたります。

どちらも「燃料を大量に燃やす」点で共通し、その結果としてSOx・NOx・ばいじんが多く出ます。

大規模な燃焼 電気業(火力発電) 石油製品・石炭製品 高温の工程 鉄鋼業(製鉄) 窯業・土石製品 主な排出源 SOx NOx ばいじん

大規模な燃焼(電気・石油)と高温の工程(鉄鋼・窯業)の4業種が、SOx・NOx・ばいじんの主な排出源。共通点は「燃料を大量に燃やす」こと。

パルプ・紙はなぜ上位に入らないのか

同じ製造業でも、紛らわしいのがパルプ・紙・紙加工品製造業です。

名前のイメージから「工場だから排出も多いのでは」と思いがちですが、SOx・NOx・ばいじんのいずれを見ても上位3位には入りません。

理由は単純で、先の4業種のような大規模な燃焼や、鉄・セメントを溶かし焼くほどの高温工程をともなわないからです。

覚え方としては、「燃やす量・温度の規模が桁違いに大きいのは電気・石油・鉄鋼・窯業」と押さえ、パルプ・紙をこの主要4業種と同列に並べないことが大切です。

過去問での問われ方

業種別排出量は、大気概論で「上位に入る業種/入らない業種」を見分ける形で問われます。

令和7年度 大気概論 問8では、SOx・NOx・ばいじんのいずれも上位3位に入らない業種を選ぶ問題が出ました。

答えはパルプ・紙・紙加工品製造業でした。電気業・鉄鋼業・窯業土石製品製造業・石油製品石炭製品製造業は、いずれかの物質で上位3位に入る主要排出業種だったためです。

「主要排出業種=電気・鉄鋼・窯業土石・石油石炭」「パルプ・紙はそこに入らない」という骨組みを押さえておけば、選択肢の入れ替えに惑わされません。

まちがえやすいポイント

上位に入る業種と入らない業種の見分けが狙われます。

SOx・NOx・ばいじんのいずれも上位3位に入らないのはパルプ・紙・紙加工品製造業です。電気業・鉄鋼業・窯業土石製品製造業・石油製品石炭製品製造業は、いずれかの物質で上位3位に入る主要排出業種です。令和7年度 大気概論 問8で問われました。

理解度チェック

Q.

SOx・NOx・ばいじんの業種別排出量で、上位を占める主要な排出業種を4つ挙げよ。

答え:電気業・鉄鋼業・窯業土石製品製造業・石油製品石炭製品製造業

大規模な燃焼(電気・石油)と高温の工程(鉄鋼・窯業)で、大量の燃料を燃やすことが共通の理由です。

Q.

パルプ・紙・紙加工品製造業は、SOx・NOx・ばいじんのいずれかで上位3位に入る。〇か×か。

答え:×

パルプ・紙・紙加工品製造業は、3物質のいずれも上位3位に入りません。令和7年度 大気概論 問8では、これが「いずれの上位3位にも入らない」正解でした。

Q.

電気業や石油製品石炭製品製造業で大気汚染物質の排出が多いのは、共通してどんな工程があるからか。

答え:大規模な燃焼の工程

発電や石油精製で大量の燃料を燃やすため、SOx・NOx・ばいじんが多く出ます。鉄鋼業・窯業土石は、これと並ぶもう一方の理由である「高温の工程」にあたります。

まとめ

SOx・NOx・ばいじんの業種別排出量は、上位の顔ぶれがほぼ共通しています。

主要な排出業種は電気業・鉄鋼業・窯業土石製品製造業・石油製品石炭製品製造業で、理由は大規模な燃焼(電気・石油)と高温の工程(鉄鋼・窯業)です。

パルプ・紙・紙加工品製造業は、3物質のいずれも上位3位に入りません。試験ではこの業種を主要業種に紛れ込ませる形で出されます。

大気概論の過去問解説 一覧へ

参考

  • 環境省「大気汚染物質排出量総合調査」(SOx・NOx・ばいじんの業種別排出量)
  • 大気汚染防止法(e-Gov。ばい煙・ばい煙発生施設の規制)
  • 一般社団法人 産業環境管理協会 公害防止管理者等国家試験 出題範囲・公式正答
公害防止管理者 独学ノート 編集部

この記事を書いた人

公害防止管理者 独学ノート 編集部

公害防止管理者試験の用語・法令・計算を、環境省の告示や過去問に照らして、独学者の目線で整理しています。

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